TDQを遊ぶには WinX68k高速版編

 ページ内の画像はv0.76を使ったものになっています。説明もそのバージョンが基準です。
 少し内容が古くなっているため以降のバージョンと食い違う記述も出てきているのですが、最新版への対応にはしばし猶予を下さい。

=WinX68k高速版の起動=

 解凍したファイルから 『WinX68kHighSpeed.exe』 を起動します。もしダウンロードしておいたIPL-ROMがEXPERT以外であっても、そのままの名前で認識してくれるので大丈夫。
 『Iplrom30.dat』 だけは他と目に見えた違いがあり、これを使うと起動後の画面にまずX68kのロゴやMPU値、メモリサイズの概算値が表示されるのですが、通常WinX68k高速版には使用しません。(配布サイトにある別のエミュレータ 『WinX68030』 にて必要とされています。)

 起動後 「フォントROMイメージが見つかりません.…」 と出たら、『OK』 を選択する事でWindowsフォントから 『cgrom.tmp』 を作成して下さい。

=メモリの設定=

 待つ事しばしで 「ディスクから起動できません。…」 と現れます。そうしたらウィンドウ上部のメニューバーにある 『FDD0』 をクリック。『Human302.xdf』 を開いて下さい。
 このようにスロットにファイルを挿入すると、ステータスバーにファイル名が表示されます。

ウィンドウ初期状態 Human302.xdf挿入

 ファイルが読み込まれ 「A>」 となったところで、キーボードから 『switch』 と入力し決定、設定画面に切り替えます。そこの 「MEMORY」 の項目を確認しておきましょう。
 TDQをプレイする為には、ここの値が2MB以上でなければいけません。メモリサイズが不足していると、TDQを起動しても途中から先に進まなくなってしまいます。

SWITCH打ち込み SWITCH設定画面

 WinX68k高速版v0.76では初期値が4096KBですので変更しなくても構わないのですが、後述の 「状態セーブ・ロード機能」 を使用しないのなら最大(12MB以上)に設定しておくと良いのでは。上下キーでカーソルを 「MEMORY」 に合わせ決定、更にメモリサイズを動かして再度決定、「終了」 で変更内容を登録すれば設定完了です。
 また現メモリサイズの確認のみなら、「A>」 に続いて 『memfree』 と打ち込む事でも可能です。ただしエミュレータの都合なのか、変更の反映にはハードリセットが必要ですが。

メモリサイズ メモリ確認

=エミュレータ本体の設定=

 続けてウィンドウ上部メニューバーより 『Display』 『Option』 の設定をします。細かい部分はエミュレータのバージョンやパソコン自体の性能などによって変わってくるでしょうから、ポイントを絞って挙げてみる事にします。

◆Display (画面)
Frameは大きい方がキャラ移動などによるグラフィック変化が滑らかです。パソコンの能力が許す限りで大きいものを選んで、重ければ徐々に小さく変更すれば良いかと。
Stretchとあるのはウィンドウのサイズに関係しています。試しに選択してみれば違いはすぐ分かるでしょう。
◆Option (操作)
JoyKey Mode」 にチェックを入れればキーボードで操作できるようになります。上下左右のキーが方向キーに、『X』 キーがAボタンに、『Z』 キーがBボタンに対応(つまり一般的なエミュレータの初期設定とは逆?なので注意)。「Reverse JoyKey Button」 にもチェックすれば 『X』 キーと 『Z』 キーの対応が逆転して、Aを左に、Bを右に変えられます。
ちなみに 『Z』 と 『X』 の同時押しが便利ボタンとして機能し、TDQ2で使用できます(TDQ1では使えない様子)。『はなす』 『とびら』 『しらべる』 コマンドの入力簡略化が可能な反面、周囲に一見何も無い地面上では便利ボタンを使っても反応がありません。
◆Option (MPU)
Option中のMHzとついているのがMPU値という事で、大きくなるほどパソコン本体のCPUに自信がないと辛くなるのではないかと思われます。能力が足りないのに大きくすると、グラフィック変化に引きずられて音が遅くなったりしやすくなるような…? ともかくまずは小さく設定しておいて、最適な設定は実際にゲームを動かしながら探してみてはどうでしょうか。
◆Option - Config - サウンド (音)
Configダイアログにある項目の内、サンプルレートに関しては動作速度に影響してくるようです。値が小さいほど負担も軽くなりますが、その分音質が低下するでしょう。これもパソコンの能力に応じて変更して下さい。

 参考までに、管理人が選んだ設定は下のような感じ。

Display Option サウンド

=TDQの起動=

 まずはTDQ1。先程の 『Human302.xdf』 と同じ要領で、ウィンドウ上部 『FDD0』 をクリックし 『Tdq1.xdf』 を選択。更に 『System』>『Reset』 でハードリセットして下さい。「TNB製作所」 と出てから音が鳴りタイトル画面が現れるまでが少々長いのですが(MPU値が低いとより長く待たされる)、そこはじっと耐えて……。
 後は本家ドラクエのように 『ぼうけんのしょをつくる』 から普通に進めれば遊べます。(ただしWinX68k高速版の現行バージョンとTDQ1との組み合わせでは、画面暗転時に一度画面が点滅するように映りかけてから再度完全に明るくなる、という現象が良く起こります。)

 TDQ2は本来フロッピー2枚組のゲームなので、aとb両方のファイルをスロットに入れなければなりません。『FDD0』 に 『Tdq2_a.xdf』 を、『FDD1』 に 『Tdq2_b.xdf』 を選択して、やはりハードリセットをかけます。他はTDQ1と同様です。

 蛇足ですが、初回以降はOSたる 『Human302.xdf』 をわざわざ立ち上げずとも、エミュレータの起動後直接ゲームファイルを読み込む事も可能です。

TDQ1挿入
TDQ2挿入

=ゲームのセーブ=

 セーブは両作共教会で 『おいのりをする』 形式です。冒険の書は最大5つまで用意されていますが、本家DQと異なりTDQではセーブ時に冒険の書の番号選択が出来ず、その時プレイしている冒険の書に自動的に上書きされてしまいます。この点には注意する必要があるでしょう。

 通常は起こらない現象だと思いますが、教会で記録が出来ないと言われる事があります。その場合は、TDQの各ファイルがスロットに正しく入っているか、また 『Tdq1.xdf』 や 『Tdq2_b.xdf』 のプロパティで属性が読み取り専用になっていないか、など確認して直してみるようにして下さい。

 そして、WinX68k高速版にはv0.60から状態セーブ・ロード機能が付きました。メニューバーの 『System』>『Save State』 を選択する事で、好きな時にエミュレータの状態を丸ごと(スロット状態も含めて)『x68』 という拡張子で保存できるようです。
 状態セーブの仕方は、『Save State』 ダイアログの 『ファイル名』 に適当な名前を入力するか、既に保存したX68ファイルに上書きしたければそのファイルを選択して、『開く』(『保存』 と書かれていませんが気にせずに)をクリックします。このファイルを 『System』>『Load State』 で読み込めば、セーブ時と同じ状態を瞬時に再現できる訳ですね。

 特にゲームのプレイには有用な機能なのですが、X68ファイルは大変にデータサイズが大きくなります。データ内容にメインメモリの様子も含まれる為に、TDQの最低起動条件である2MB程度に設定を抑えても、X68ファイルは6MB弱にまで膨れてしまうのです。またエミュレータのバージョンアップによっては、以前のデータが使えなくなってしまう事も。
 このあたり、機能に関する詳細はプログラムに付属の 『WinX68kHighSpeed.txt』 にも記述がありますから、実行の前にご参照あれ。

=TDQの終了=

 TDQは1・2共に 『さくせん』 コマンド中に 『ぼうけんをおわる』 という項目があり、これを選べばソフトリセットがかかってタイトル画面(冒険の書選択画面)に戻れます。セーブした時点からやり直したい時、別の冒険の書で始めたい時は、これを利用すると便利です。

 ソフト自体を変える際は(例えばTDQ1をプレイしていたところで続けてTDQ2をプレイしようとするなど)、ファイルにアクセスが無い(ステータスバーで赤丸が点滅していない)事を確認してからファイルを差し替えハードリセットしましょう。

=WinX68k高速版の終了=

 WinX68k高速版の初回終了時には 『Keyconf.dat』 と 『sram.dat』、及び設定ファイルである 『winx68k.ini』 の3ファイルが作成され、これらは以後も終了の度に必要に応じて上書きされていく事になります。
 なお、WinX68k高速版は終了時のスロット状態を記録する機能を持ちません。次回新たにエミュレータを起動した時には、またスロットは空に戻ってしまいます。

'03.09.26 ver.

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