TDQを遊ぶには AJI版TDQ利用法
かつて作者様サイトでTDQ配布が開始されるよりも以前から、別の場所にて公開されていた非XDF形式のTDQ本体を、エミュレータ上で扱うための方法を解説します。
このページ、暫定公開したきり数ヶ月間絶賛放置中。手が空き次第見直す所存ですので、今しばらくお待ち下さい。
=前提事項=
AJI版のTDQは元々実機用(公開当初はX68kエミュレータが存在しなかった)なので、エミュレータ上で動かす為には各LZH書庫内全ファイルにおいて、仮想HDDにインストールするまたはイメージディスクを作成しその中にコピーする必要があります。
この場では、手順が比較的容易で済むWinX68k高速版を利用して、AJI版をXDFとして扱えるようにする方法を説明していきます。前もってエミュレータ別の設定解説文にも目を通しておき、Human68kが使える状態までは準備を進めておいて下さい。
なお同様の作業はEX68でも可能ですが、(不完全なエミュレーションの為に?)TDQ2において別途パッチを充てなければならないなど、幾つかここの説明だけでは不足な部分が出てきます。
よってそれらを独力で解決できる方以外に対しては、現在のところは非推奨とさせて頂きます。
=追加ダウンロードと解凍=
新たに用意するのは以下の物です。
- ◆windrv.sys
- これを使う事で、エミュレータ側からWindows側のドライブに直接アクセスできるようになります。EX68実行プログラムのLZH書庫に同梱されていますので、手元に無い場合はEX68配布サイトの 「EX68V***.LZH ダウンロード」 から 『Ex68v***.lzh』 を入手してきましょう。
- ◆AJI版のTDQ本体
- 『TDQの(自称)公式ページ』 様の 「パッケージのダウンロード」 ページより、『tdq.lzh』 『tdq2_a.lzh』 『tdq2_b.lzh』 の3つを落としてきて下さい。
*上記の自称公式ページ、2004年1月11日時点で全ページ消失を確認致しました。Web上に残るキャッシュページにて引き続きソフトのDLが可能なようですので、救済措置として付記しておきます。
これらをWindows側で解凍しますが、作業の都合上TDQの各書庫はそれぞれ異なる専用フォルダへ、ディレクトリ構造を維持したまま展開するように。
『windrv.sys』 に関しては、『Ex68v***.lzh』 内の 『X_WINDRV.LZH』 から取り出せる 『FD1.XDF』 のみがあれば、他は特に必要ありません。
=windrvの組み込み=
エミュレータでHuman68kを起動し、プロンプトが出たら空いているFDDスロットに 『FD1.XDF』 を挿入。次のようにコマンドを打ち込みましょう。(ここでは 『Human302.XDF』 がAドライブに、『FD1.XDF』 がBドライブに入っている設定です。ドライブの対応が異なっている場合は置き換えて読むこと。)
A>COPY B:\WINDRV.SYS A:\SYS\ |
コピーが終われば 『FD1.XDF』 は抜いてしまって下さい。
続いてHuman内の 『CONFIG.SYS』 を書き換えるのですが、ここで下手に間違うとHumanが起ち上がらなくなってしまう(『Human302.XDF』 を再解凍し上書き復帰させる羽目になる)かもしれないので、作業はより慎重に。
次のように打ち込む事で、エディタ画面へ切り替えます。
A>ED A:\CONFIG.SYS |
『CONFIG.SYS』 の内容が何行かに渡って表示されたかと思いますが、そこに次の一文を加えます。書き加える位置は、「DEVICE」 と複数行並んでいる箇所の、一番下の行で構わないでしょう。
DEVICE = \SYS\WINDRV.SYS |
その後 『CONFIG.SYS』 の最終行(空白の行)へカーソルを移し、 『CTRL』 キーと 『_(アンダーライン)』 キーを同時押しする事で [EOF] の表記を挿入しておきます。そこまで終えたら最後に 『ESC』 キー、『E』 キーと連続して押して、変更内容をセーブした後にエミュレータをリセットして下さい。
Human起動時のメッセージに次のような文が加わっていれば、『windrv.sys』 の組み込みは無事成功です。
windows disk driver for EX68 version 0.1 win drive (C) win drive (D) win drive (E) |
FDDからHumanを起ち上げたなら通常はこのように、エミュ側FDDがAドライブとBドライブに、以降Win側ドライブが上位から順に割り当てられるのではないかと思われます。上記はWin側HDDのCドライブ領域がエミュ側Cドライブとして、同じくWin側HDDのDドライブ領域がエミュ側Dドライブとして、更にWin側Eドライブとして接続されているCDドライブがエミュ側Eドライブとして、それぞれ認識されている場合の例文になります。
ただしここで勘違いしないで頂きたいのですが、Win側とエミュ側のドライブ記号が必ずしも一致するとは限りません。ですから例えば環境次第でWin側にQドライブやWドライブなどと飛び飛びのドライブ文字が設定されているとすれば、それらは全て上位から順に連続したアルファベットを割り振られてエミュ側に認識されるのではないかと……未確認なのですが。
従ってこのWin側とエミュ側のドライブの対応には良くご注意頂いて、忘れてしまわないように。不安でしたら脇にメモでもしておく方が宜しいかと。
或いは 『DRIVE』 というコマンドを打ち込む事で、一応のドライブ情報を確認できます。Win側ドライブは 「ドライブの装置情報が存在しません」 と表示されると思いますので、補足まで。
=空のイメージディスクの作成=
Windows側に拡張子がXDFのファイルを計3つ用意します。それぞれにTDQ1・TDQ2_A・TDQ2_Bをコピーしますので、適当な名前を付けておいて下さい。
念の為、作成方法の例として以下を挙げておきます。
- WinX68k高速版のイメージディスク作成機能を利用する。高速版メニューバーのFDDをクリックし、既存のファイルを指定せずファイル名に 『….xdf』(…は任意の名前)と入力して 『開く』 を押す。
- 既存のXDF形式ファイル(『Human302.xdf』 など)からコピーと貼り付けで複製を作り、名前を変更する。
- テキストエディタ等を用いてデータが空のファイルを作り、任意の名前に拡張子 「.xdf」 を付け保存する。 ≪非推奨≫
=イメージディスクのフォーマット=
3つのイメージディスクをフォーマットする為に、Human68k上でプロンプトに続けて 『FORMAT』 とコマンドを打ち込み、選択画面を呼び出します。
装置名がフロッピーディスクであることを確認したのち、「ドライブ名」 には 『Human302.xdf』 の入っていない方のFDDを指定、「ボリューム名」 は空欄でも任意の文字列でも良し、「初期化範囲」 は 「全て」 とします。「システム転送」 については、3つのディスク中TDQ1用とTDQ2_A用の2つは 「する」、残りのTDQ2_B用は 「しない」 を選びましょう。
フォーマットするイメージディスクを対象ドライブに挿入してから、「実行」 を。
また 「システム転送」 をした2つのディスクには、『Human302.xdf』 から 『COMMAND.X』 もコピーします。下記例文を参照して下さい(Aドライブが 『Human302.xdf』、BドライブがTDQ用イメージディスク)。
COPY A:\COMMAND.X B:\ |
=ゲーム用ファイルのコピー=
『Human302.xdf』 の入っていない方のFDDへ、TDQ1用のイメージディスクを挿入します。下記例文を参照して、先程 『tdq.lzh』 の中身を展開しておいたWindows側のフォルダからイメージディスクへファイルをコピーして下さい。
(ここではAドライブが 『Human302.xdf』、BドライブがTDQ用イメージディスク。強調部分の文字列は、『tdq.lzh』 の展開されたWin側フォルダへのパスに合わせて各自で置き換えること。)
A>COPYALL D:\Games\X68k\Tdq1\*.* B:\ |
このようにワイルドカードを使えば、展開フォルダ内の全てのファイル(サブフォルダも含む)を一括で対象に指定できます。
同様の手順でTDQ2_AとTDQ2_Bについてもファイルをコピーします。FDD内のイメージディスクを交換し忘れたり、取り違えたりする事の無いように。
A>COPYALL D:\Games\X68k\Tdq2_a\*.* B:\ A>COPYALL D:\Games\X68k\Tdq2_b\*.* B:\ |
以上の手順により、単体でゲームを起動できるイメージディスクが完成したかと思います。一連のコピー作業が完了し、元の解凍ファイルが不要になったなら、それらは削除してしまって構いません。
完成したイメージディスクの扱いなど、これ以降の解説に関しては各エミュレータの解説ページへ戻って下さい。